2022年4月号

2022/04/16

ファンと起こした10年目の奇跡! NMB48川上千尋「NAMBATTLE2~愛~」1位&初センター祝勝ソロインタビュー

 NMB48川上千尋さん(23)が3月27日、グループ内で初のファン投票でシングル選抜メンバーを決めるイベント「NAMBATTLE2~愛~」で、初代女王に輝きました。中間発表3位からの逆転劇。デビュー10年目で、悲願のシングル初センターの座を獲得した喜びや、歓喜の瞬間を振り返ってもらい、今後のグループの展望など、大いに語ってもらいました。

甲子園のお立ち台や~


 ――1位おめでとうございます。これぞ、まさに甲子園のお立ち台と同じ勝利者インタビューです

 ありがとうございます(笑)。

 ――あれから2週間ぐらいたちました。どう噛み締めていましたか?

 「NAMBATTLE2」の後、しばらく自宅待機期間が続いたので、正直、その間はあまり実感していなかったんです。ただ、4月3日に、吉本興業110周年「伝説の一日」春の特別公演「伝説の一日スペシャル」をNMB48劇場で開催したんですが、そのときに1位の副賞のゴールデンマイクを初めて使ったんです(笑)。これは、実感しました(笑)。

 ――専用マイクですもんね

 はい、あとは、自宅にいる間も、ファン、メンバー、友だちたちから本当にたくさんのコメントやメッセージが届いて。誕生日以外でこんなお祝いされたことないので、そこも実感しました。

 ――デビュー10年目にして初センターです

 自宅にいる間に、(山本)彩さんや(白間)美瑠さんがセンターをやってきた歴代のシングルMVを見直して、「今度は私がこれをやるんや」と、プレッシャーを実感してました。「これは、もうちょっと身体づくりもしないと…」と、珍しくビジュアル面も気にするようになりました(笑)

 ただ、まだいつリリースかも決まっていませんし、1位としての初のお仕事が、このAKB新聞さんのインタビューです(笑)。まだ時間はありそうなので、無理しないペースでダイエットしたり、自分磨きもしていこうと思います。


過去の悔しさ糧にファンと団結


 ――あらためて開票イベントを振り返ってください。川上さんは、AKB48選抜総選挙の経験者でした

 総選挙って、お金がかかるイベントなので、毎年ファンの方々にお願いしづらかったんですね。でも、結果的には、18年のAKB48世界選抜総選挙のときに、速報で65位に入りながら、最後は圏外。あとで、ランクインにあと一歩の113位だったことも分かったんですね。そのときに「こんなに惜しかったんなら、思いを全部言い切って後悔しないようにしておけば良かったなぁ」って思ってたんですね。

 だから、今回は「貪欲に自分の本音を出して応援してもらえたらな」って、心構えを変えて臨んだんです。


 ――悔いのない戦いだったのですね?

 私のファンのコミュニティーでも、綿密な作戦を立ててくださっていたようです。「速報は2位とスタートダッシュは決められたので、次の中間発表は少し抑え気味にして、ラストスパートに全力を注ごう」っていう作戦だったようです。

 総選挙での経験があるファンの方が多く、ファン同士の団結力を感じることができて心強かったです。


5位ぐらいだと思ってた


 ――まさに作戦通りの逆転劇。川上さんも戦略を分かっていたから、1位を予想できていたのですか?

 いえ、私は投票前は「選抜5位以内に入れたら」と、目標を口にしていたんです。

 おかげさまで、速報2位スタートとなって、中間は1つ順位を落とした3位。まだ、目標以内だったし、作戦も分かっていたんですけど、それでも「このまま最後は5位以下になっちゃうかも。中間の3位よりも下で呼ばれたときには、悔しい気持ちが残っちゃうかな」って思いまして。ファンの方々に「申し訳ないんですけど、目標順位を1位に変えさせてください」って、生配信で伝えさせていただいたんです。

 そうしたら、「その言葉待ってました!」と言ってくれたので、私も1位に変えることは勇気がいったんですけど、私の言葉に乗ってくださったので、すごく心強かったです。


 ――当日の朝はどんな心境でしたか?

 正直、いつものライブのようにパフォーマンスに全神経を集中するってわけにはいかなかったですよね(苦笑い)。総選挙のときもそうだったので、これは仕方ないんですけど。でも、パフォーマンスあってこそのアイドルだし、イベントなので、「パフォーマンスを良くできたら、いい結果が待っているんじゃないか」って、ある種の願掛けみたいな考え方に切り替えて、家を出ました。

Jと愛の二冠


 ――しかも、「NAMBATTLE2~愛~」の前には、1位がJoshin(上新電機)のCM出演を勝ち取れる、もう1つのファン投票「NAMBATTLE2~J~」の発表もありました。

 ちょっと前に結果は分かっていたので、当日にドキドキすることは無かったのですが、とにかくうれしかったです。

 ――阪神タイガースの公式スポンサーのJoshinのCM出演は、別の意味で川上さんにとって、ぜひつかみ取りたい権利でした

 そりゃもう、何てったってロゴマークは、阪神のキャップやヘルメットにあって、試合中もずっと映っていますし、阪神のファン感謝デーの有料アプリ放送のCMとかでも、合間にJoshinのCMが流れてたんです。しかも、NMB48のメンバーが出演してるのに、一番の阪神ファンの私は出演できてない。これは、ホンマにずっと悔しかったんです。ほかのお仕事はともかく、これだけは、絶対に私やんって(苦笑い)。めちゃめちゃ、本気で取りにいってました(笑)。

 投票期間中は、阪神ファンの方々までイベントを知って、応援してくれていました。皆さんと一緒につかめたこと、いい報告ができたことがうれしかったです。


予想以上で頭パニック


 ――そして、いよいよ「NAMBATTLE2~愛~」の発表でした

 ファンの方々の声を聞いたり、中間発表での票数の差を見て、冷静になった自分では「私の最終結果は4位か5位かな」って思っていたんです。だから、速報、中間と良い流れだなぁとも思っていたんです。だから、1位という結果は、本当に想像以上の結末だったんです。

 最初にお話したように、ファンの皆さんも昔の総選挙を経験してくださっていたことも心強かったですし、運も良かったんです。「NAMBATTLE2~運~」も決勝まで進みました。ただ、あそこで1位になっていたら、愛では1位にはなれなかったかもしれませんよね(笑)。そのぐらい「運」も貯められていたんだと思います。


 ――どの順位発表あたりから緊張しましたか?

 中間発表で7000票をいただいていたので、8位ぐらいから緊張し始めました。そこからは「まだ呼ばれるな!」って思いと、でも、3位ぐらいからは「もう呼ばれて!」って思いで、頭の中がパニックでした(笑)。

 ――えっ、すでに約6800票で20位だったので、もう圏外は100%ありません。ならば3位と2位の発表でも「まだ呼ばれるな」って思っていて良いわけですが?

 そうなんですけど、ここまで呼ばれずに待たされた経験が無かったのと、3位からはドラムロールが鳴って、その音もめっちゃ長く感じて、もう訳分からなくなってたんでしょうね(笑)。で、1位でも2位でも、すごい責任感が伴ってくるじゃないですか。心の奥底の本心は「まだ呼ばれたくない」なわけですけど、一方で「皆の前で良いスピーチしなきゃいけない」とかのプレッシャーも急に襲ってきて、「もう、ここでいい。3位で呼ばれたい」って、変な弱気も出てきちゃったんです(笑)。

 スピーチは、あらかじめ内容を準備していたんですけど、他のメンバーのを壇上で聞いていると、だんだん1位になる怖さ、上位で呼ばれることの重圧が湧いていったんです。こんな感覚は初めてでした。


えっ? うれしい ヤバ~い(汗)


 ――3位では呼ばれず、いよいよ二択のトップ2となりました。最後は、呼ばれない方が勝者で歓喜となります。2位で小嶋花梨さんの名が呼ばれた瞬間、手を口に当てて驚かれていました

 速報も中間も1位でしたから、正直、1位はこじりんだと思っていました。だから、本当に驚いた気持ちと、やっぱりうれしいなという気持ち。そこに「これはヤバイぞ」っていう恐怖でした。

 ――正確には、どんな順番でそれらの感情が?

 「えっ、ウソやろ?」って口を手に当てて、すぐに「めっちゃうれしいやん!」ってなって、最後に「ヤバイ、これどうしよう(汗)」って。素早い順番で、3つの感情が襲ってきました(笑)。

 その後は、何も考えられなかったんです。こじりんのスピーチはちゃんと聞いているんですけど、自分の頭が全然回らないんです。本当に人間って「どうしよう?」の極限状態までいったら、何も考えられないんだなって、知りました。その時間をすごく鮮明に覚えています。


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誠実さが報われた10年目 NMB48川上千尋「NAMBATTLE2~愛~」1位&初センター祝勝ソロインタビュー に続く

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