2021年9月号

2021/09/05

SKE48須田亜香里ソロインタビュー(1) 新生SKE48、最新シングル「あの頃を見つけた」など大いに語る

 SKE48須田亜香里さん(29)が、9月1日発売の最新シングル「あの頃を見つけた」の発売を記念して、ソロインタビューに応えてくれました。松井珠理奈&高柳明音の両先輩が卒業しての新生SKE48について、新曲について、また、バラエティーで活躍するためのトークスキルについて、大いに語ってくれました。

自覚が芽生える新生SKE48


 ――松井珠理奈さんと高柳明音さん卒業後で雰囲気は変わりましたか?

 雰囲気は変わっていないけど、みんなの内面的な自覚に変化があったのは感じます。今まで2人が引っ張ってくれた部分は、言われる前に気づけるようになりました。

 例えば、ちゅりさんがライブで引っ張ってくれていた部分を、意欲的に動こうとしてくれる後輩が増えました。自然と煽りができるようになったりとか、ファンの方を楽しませるライブをって自覚が芽生えたのは、ちゅりさんがいなくなったからこそだと思います。

 振り返ると、珠理奈さんが背負っていた部分、引っ張ってくれてた部分は、みんなで分けきれなかったところがあったんです。私たちも分けられる器が無かった。一緒に背負ってあげたいと思っても、同じ温度で背負える瞬間を逃してしまったものも、たくさんありました。

 ただ、今はそれぞれが先輩に付いていくんじゃなくて、「自分が今を作っていくんだ」という感じ方や、自分が動くことへの責任を意識して動けるようになってるなと感じます。

 ――須田さんの立場や心境は?

 先輩は斉藤真木子ちゃんしかいないので、いよいよ甘えられる先輩はいなくなりました。そこで今まで以上に後輩に甘えるようになりましたね。後輩がいっぱい助けてくれることが分かって、以前よりも後輩と仲良くなれてきた気がします。

後輩たちよ、私の個性を消してみろ!


 ――今のSKE48の魅力はどう考えてますか?

 昔から思っていたのは「親近感」。握手会ができないけれど、基本的に握手対応が良い子が多い。ファンの方と、人として向き合っているメンバーが多いので、そういう意味では「会ってみるとより魅力的」という点が、SKE48の良さです。

 いざ会ってみたら高嶺の花で何も話しかけられないというよりは、メンバーからいっぱい話しかけてくれたとか、対等な関係でおしゃべりをたくさん楽しめる子が多いんです。

 ――この先のSKE48が身につけるべき新たな魅力は?

 趣味が多かったり、しっかりとした趣味がある子がSKE48にはたくさんいるので、1人1人の個性がもう少し出せたらいいなと思います。

 たとえば鎌田菜月なら将棋、熊崎晴香は競馬で、古畑奈和ちゃんは歌やサックス、末永桜花は鉄道にめちゃめちゃ詳しい。そういったメンバーの深堀りされた魅力がもう少し伝わると、その子が入り口となってSKE48のファンの方が増えるはずなんです。

 長く在籍するメンバーが個性が強いと思われがちですけど、本当は私は趣味も何もない人間で、みんなの方が実は面白い。彼女たちが発揮していって、近い将来、私の個性が強いと思われなくなったらいいなって想像しています。

 逆に私がメンバーみんなに何かをしてあげられることは少ないので、もっとみんなが自分から発信をして、魅力的なことを世間に伝えていけたらと。

ゆきりん&あかりんだけが見る景色


 ――同い歳の柏木由紀さんについては?

 柏木さんは私の理想のアイドル。ファンの方に押し上げられて、いろんなことを突破してきた。そういう面で理想のアイドルです。

 ほかにも「AKBINGO!」の柏木さんのリアクションをテレビで見て学んだりもしました。私も「30歳の誕生日にまた写真集出せたらいいな」と言ってたんですけど、それを叶えてしまう柏木さんは本当にすごい。

 バラエティーでもソロでも活躍していて、AKB48じゃなくなっても松田聖子さんみたいにずっと歌って、大勢を魅了し続ける方になると思います。

 「AKB48初の30歳」というキャッチフレーズを持っていかれることがちょっと残念でしたけど、私も見出しになりそうなのが欲しいですね(笑)。

10年で手にしたアイドルの自由度


 ――10年前と今のアイドルを取り巻く環境の違いは何ですか?

 アイドルであることの自由度は増しましたよね。当時は松井玲奈さんが模範解答みたいなところがあったんです。ほかの先輩も魅力的だったけど、玲奈さんみたいに清楚で可憐で、というのが正解という風潮を、ファンからは感じていました。ブログの更新数を含めても玲奈さんはずば抜けていたし、ファンの方たちから見る理想のアイドル像が玲奈さんで、私たちは比べられてしまいました。

 そういうのがあって、私もブログの更新数を増やしていたし、「守ってあげたい」と思われなきゃいけない感じを装うために、意識的に服を地味にしたりしてました。守ってあげなきゃいけない女の子像を作り上げないと応援されないっていう空気があって、追いかける場所がそこになっていた部分がありましたね。

 10年経った今、一番変わったのは、髪色のような見た目の自由度が増したことです。世の中の女性像の移り変わりも関係していると思うんです。もちろん発言の自由度も上がった。昔はファンの方が喜ぶような模範解答しか許されなかった感じがします。

 今は、1人の人間として見てくれるファンの方が増えましたね。AKB48グループってキラキラしている部分だけじゃなくて、裏側もさらけ出します。それが良い方向に行って、アイドルとしてだけでなく、その子のパーソナルな部分を魅力として、1人の人間として見てもらえる感じが増しています。

 年齢層も幅広くなりました。私のファンの方は本当に幅広い。おじいちゃん、おばあちゃんも来るし、ファンの方同士で結婚して子供が生まれた方もいる。お孫さんを連れてきてくれたり、家族で楽しんでくれてる方が増えました。SKE48のオーディションを受けたい、受けたって子もいます。女の子のファンも昔よりかなり増えました。

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